コラム

専門家に聞くシリーズ…ストレスに負けない小さな習慣 寝る前10分のストレッチ習慣で心の疲れが取れる


ストレスを軽減するためには体を動かすことも有効と聞くと、スポーツで汗を流す姿を想像し私にはとても無理と考える人がいると思います。私も以前スポーツジムに通っていたときに、なんとか元を取らなければと毎日ハードなトレーニングをして膝や腰が痛くなったことがありました。

身体を動かすことは抑うつ改善効果がある!

以前は心が疲れている人に運動をさせるのは負担が大きいと考えられていましたが、近年の研究ではむしろ身体を動かすことが抑うつ状態や不安などの軽減に効くことがわかってきました。中でもジョギングやウォーキングなどの有酸素運動に気分を改善する効果があるとのことです。

たった1回10分程度でストレスホルモンが低下

コルチゾールという心理的ストレスがかかった時に分泌されるホルモンの量を計測した実験によると10分程度のストレッチをした場合は、何もせずに静かにしていた時に比べると、大きく低下するそうです。

つまりストレッチをすると、ストレスが低下してリラックスした状態に近づくことが判明したのだそうです。仕事の合間にほんの10分程度のストレッチをするだけでも、体内のストレス反応は軽減するということですね。

さらに寝る前にそれを3週間続けたところ、「入眠時間」「抑うつ」「更年期障害」が改善するというデータもあります。

就寝前のストレッチが睡眠改善に効く理由は、体温がわずかに上昇するからです。そこから熱を放出して体温を下げることで眠りに入りやすくなり、寝つきがよくなって睡眠の質が上がります。抑うつの前段階の症状として、不眠があるので睡眠の質が上がったことが、抑うつの改善にも繋がるとのことです。

山野美容芸術短期大学教授  永松俊哉 教授による