コラム

労働人口減少社会とキャリア自律意識についての考察


いったい、どのくらいの人口が減少するのか❔

日本の人口は、2008年の1億2,808万人がピークで、その後は減少の一途をたどっています。2019年3月時点での総人口は約1億2,622万人ですが、2030年には約1億1,913万人になると予想されています。約22年で900万人、これは神奈川県の人口がそのまま減少するという数字です。この急激な人口の減少については、止めようがありません。

では一方で、働く人の数はどうでしょうか。生産年齢人口(15歳以上〜65歳未満)のピークは1995年です。ですのですでにピークをすぎて約25年近く経ています。総人口のピークよりも13年も早いのは。高齢者の数がますます増えていることを意味しています。今後はこの傾向がますます加速するものと思われます。(THE 21参照)

 

とはいえ、私もそうですが、60代はまだまだ働ける年齢です。元気な人なら70代でも頑張っています。

ですので60代〜70代が人口減とともに生産力も下がる状況を防ぐポイントになる世代です。

 

日本人はキャリア自律の意識が低い

 

日本では長らく続いた終身雇用制度のため、人を解雇して新しい人に入れ替えるという風土がすくなく、もっぱら今いる社員を配置転換・異動させてきました。そうした会社の命令にすぐに適応できる人員が評価されてきたのです。

その結果、日本人は自分のキャリアを自分で切り拓く意識が少ないというデータが出ています。

終身雇用が終わろうとしている今、人口減と技術革新という大きなうねりの中で、このことがリスクとなっているのです。

 

忍耐力だけではなく、発想力、セルフブランディング力、外部人脈などのポータプルスキルの強化が、令和の時代を乗り切るのに不可欠かと思われます。