働くうえで大切にしていること
1990年代後半以降に生まれた『Z世代』が新入社員としてVUCAの仕事・職場環境で働く時代となっています。
Z世代の新人・若手の育て方・活かし方を考えるためにはまず、彼らがどんな意識で働いているのかを知る必要があります。
Q:あなたが社会人として働いていくうえで大切にしたいことは何ですか?
(最大3つまでの複数選択)
・仕事に必要なスキルや知識を身につけること 49.0%
・社会人としてのルール・マナーを身につけること 45.3%
・周囲(職場・顧客)との良好な関係を築くこと 45.0%
・任された仕事を確実に進めること 35.6%
・元気にいきいきと働き続けること 33.9%
・失敗を恐れずにどんどん挑戦すること 24.8%
・何事も率先して真剣に取り組むこと 15.6%
・仕事で高い成果ほ出すこと 14.9%
・何があってもあきらめずにやりきること 13.9%
・新しい発想や行動で、職場に刺激を与えること 10.1%
・会社の文化・風土を尊重すること 1.5%
(リクルートマネジメントソリューションズ調べ)
上記のうち
「周囲(職場・顧客)との良好な関係を築くこと」が昨年対比4.9ポイントアップ、10年前と比較して6.2ポイントアップで過去最高
「元気にいきいきと働き続けられること」が昨年対比8.5ポイントアップで、こちらも過去最高となっている。
一方黄色のマークのある
「失敗を恐れずにどんどん挑戦する」
「何があってもあきらめずにやりきること」
「会社の文化・風土を尊重すること」 この3つはいずれも過去最低となっています。
かって良いとされていた価値観、すなわち最後まで粘り強く挑戦することや会社の文化・風土を大切にするといった
意識は少しずつ影がうすくなり、変わりに周囲との良好な関係を築きつつ、元気にいきいきと働き続けるといった
well-being的な考え方が確実に増えてきています。
ただ、これまでは「組織中心の世界」だったが、これからは「個の尊重と組織目的を両立させる世界」にシフト しており現在はその途中段階である。
企業としても、人材の採用や定着を図るためにも、これらのデータを活かした施策が行われなければならない。
また、一方で注目すべきは、Z世代は生まれた時から新しいパラダイムで育ってきた初めての世代なので
今までの古い「組織中心の世界」は苦手かもしれないが、これから企業が強化していこうとしているパーパスや well-beingを重視した環境等にはなじみがあり、強みを生かせる可能性を秘めている。
Z世代の育て方・活かし方を考えることは、単に新入や若手の育成という枠組みを超えて企業組織をアップデートする機会と
捉える必要があるのかもしれない。